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政 治 概 況

1.内政

(1)24日,チャベス大統領は,18日にキューバでメディカル・チェックを受けた際に昨年6月に摘出したガン腫瘍と同じ箇所に直径2pの「傷」が見つかったとして,27日にキューバでこれを切除するための手術を受けた。

(2)12日,野党の予備選挙が行われ,エンリケ・カプリレス候補が得票数64%で野党大統領統一候補に選出された。

2.外交

 (1)4日−5日,カラカスで第11回ALBA首脳会合が行われ,ALBA経済圏(EcoAlba),ALBA防衛委員会,対ハイチ人道支援基金の創設,セントルシアとスリナムのALBA加盟(両国はペトロカリブ協定にも加盟する予定),ハイチのオブザーバー加盟が承認された。

(2)10日,ランヘル・シルバ国防大臣とエル・アイサミ内務司法大臣は,カルロス・ピンソン・コロンビア国防大臣と会合を行い,国境地帯の治安協力を強化する旨合意した。

内 政

1.チャベス大統領の再手術

(1)21日,チャベス大統領は,視察中のバリーナス州のトラック生産工場から当地国営テレビの番組に生出演し,「土曜日(18日)にキューバを訪問してメディカル・チェックを受けた。約1年前(昨年6月)に摘出したガン腫瘍あったのと同じ箇所(骨盤付近)に直径2pの「傷」が見つかったので,新たに外科手術をして取り除かなくてはならない。但し,ガン細胞が肝臓または体中に転移しており,自分の死が近いというような,世間で出回っている噂は完全に嘘である。そうではなく,これは良いニュースである。ハバナでの精密検査の結果,体中のどこにもガン細胞の転移は見つからなかったのだから。」と述べた。

(2)24日,チャベス大統領は,「傷」を切除するための外科手術を受けるため,キューバに向けて出発した。28日,ハウア副大統領は国会において,チャベス大統領の手術が27日に行われ,成功裏に終了したと発表した。

 2.野党予備選挙

(1)12日,野党連合MUD(民主統一会議)の予備選挙が行われ(全国区投票率17%),エンリケ・カプリレス候補(ミランダ州知事)が得票数64%で次点のパブロ・ペレス候補(スリア州知事)以下3名を大きく引き離して圧勝し,野党大統領統一候補に選出された。カプリレス野党候補は14日,10月7日の大統領選挙に出馬する旨正式に表明した。その他,17の州知事及び249の市長に関する野党統一候補が選出された。

(2)14日,最高裁はMUD予備選委員会に対し,野党予備選の際に利用した各投票所の投票者リストを廃棄しないよう通達,これに対し野党側は,既にほとんどの投票者リストを廃棄した旨発表した。23日,最高裁は,MUD予備選委員会が通達を遵守しなかったことに関し,アルバネスMUD予備選委員長に1万5,200ボリバルの罰金を科した。

(3)29日,MUD本部とカプリレス野党候補の選挙対策本部は,来る大統領選挙キャンペーンに向けて政治戦略対策本部を設立した。

 3.与党PSUVの動向

(1)23日,チャベス大統領は,来る大統領選挙キャンペーンに向けて与党PSUVの選挙対策本部を設立し,同本部長にホルヘ・ロドリゲス・リベルタドール市長を任命した。

(2)27日,アダン・チャベス・バリーナス州知事(チャベス大統領の長兄)は,政府系ウェブサイト「アポレア」に「PSUV内に裏切り者がいる」との趣旨の投稿論評を発表した。

(3)28日,ハウア副大統領は国会で,2003年にカベージョ国会議長と政治同盟を結んでいた旨告白し,両者の団結をアピールした。

外 交

1.対ALBA関係

(1)4日−5日,カラカスで第11回ALBA首脳会合が行われ,ラウル・カストロ・キューバ国家評議会議長,モラレス・ボリビア大統領,コレア・エクアドル大統領,オルテガ・ニカラグア大統領,マルテリー・ハイチ大統領等が出席した。同会合では,ALBA経済圏(EcoAlba),ALBA防衛委員会,対ハイチ人道支援基金の創設,セントルシアとスリナムのALBA加盟(両国はペトロカリブ協定にも加盟する予定),ハイチのオブザーバー加盟について承認された他,フォークランド諸島の問題に関するアルゼンチン政府への支持,シリア政府への支持,米国の対キューバ経済制裁に対する非難が表明された。

(2)15日,ハバナで第8回ALBA政治委員会臨時会合が行われ,キューバの第6回米州会合出席の支持,米国の対キューバ制裁解除を要求する旨の宣言文が採択された他,ロドルフォ・サンス駐エクアドル・ベネズエラ大使がALBAの執行調整官に任命された。

 2.対コロンビア関係

(1)4日,ベネズエラ当局は,アンソアテギ州エル・ティグレ市において,麻薬パラミリタリーのコロンビア人首魁であるエクトル・ブイトラゴ(通称「マルティン・リャノス」)とオルランド・ブイトラゴ(通称「カバジョ」)の2名(両名は兄弟)を逮捕した。両容疑者は,殺人,誘拐,麻薬密輸の犯罪容疑により,インターポール及びコロンビア当局が指名手配中の人物であった。エル・アイサミ内務司法大臣は,両容疑者の身柄を拘束してすぐにコロンビア当局に引き渡した。6日,サントス・コロンビア大統領はチャベス大統領との電話会談において,ベネズエラ当局による両容疑者の逮捕に謝意を表した。

(2)10日,ランヘル・シルバ国防大臣とエル・アイサミ内務司法大臣は,コロンビアのノルテ・デ・サンタンデール県ククタ市とタチラ州サンクリストバル市において,カルロス・ピンソン・コロンビア国防大臣と会合を行い,国境地帯の治安協力を強化する旨合意した。

 3.対米関係

(1)13日,米国務省報道官は,12日に行われた野党予備選挙に関して,「ベネズエラ国民が自分たちのリーダーを正当且つ自由な選挙で選出するための,民主的プロセスの第一歩にすぎない。」と発表した。

(2)22日,米国務省報道官は,チャベス大統領の再手術に関して,「プライベートな問題であるため,コメントは差し控える。」と発表した。

(3)1月13日から閉鎖中の駐マイアミ・ベネズエラ総領事館がオフィスの家賃滞納(2ヶ月分)で支払いの催促を受けていたが,24日,ベネズエラ側の顧問弁護士はすぐに支払う旨約束した(オフィスを撤退する意向なし)。

 4.対中国関係

 24日,チャベス大統領は大統領府において,当国を訪問中の中国企業CITICグループ代表団と会合を行い,貿易,石油,鉱業,住宅(1万7,000戸建設予定),金融等分野の協力に関する計21の合意文書に署名した。

 

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