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  ベネズエラ・マンスリー政治情報(平成243

 

政 治 概 況

1.内政

(1)4日,チャベス大統領は,2月27日に手術で摘出した「傷」がガンの再発であったと発表,24日から28日にかけてキューバで計5回の放射線治療を受け,ベネズエラに一旦帰国して,治療を継続するため31日再度キューバを訪問した。

(2)4日,カプリレス野党大統領統一候補がカラカスのコティサ地区を遊説中,発砲事件が発生した。

(3)16日,ブリセーニョ・モナガス州知事は,モナガス州で起きた石油流出事故をめぐって与党PSUV幹部と対立し,PSUVを脱退する意向を表明した。

2.外交 

(1)13日,ベネズエラ政府は,ガイアナ政府による大陸棚延長申請に関して,大陸棚限界委員会で右申請について審議するのを拒否するよう国連事務総長に要請した。

(2)20日,チャベス大統領は,アルゼンチンで行われたデジタルテレビに関する協定の署名式にビデオ会議の形で臨席した。

内 政

1.チャベス大統領の病気問題

(1)ハバナで術後療養中のチャベス大統領は,4日午前の当地国営テレビの特別番組(3日の録画映像)で,2月27日に手術で摘出した「傷」が悪性腫瘍(ガンの再発)であったと発表し,16日,キューバから3週間ぶりにベネズエラに帰国した。

(2)24日,チャベス大統領はキューバを再訪し,計5回の放射線治療を受けた後,28日にベネズエラに一旦帰国,31日に放射線治療を継続するため再びキューバを訪問した。

 

2.カプリレス野党大統領統一候補の動き

(1)3月にカプリレス野党大統領統一候補は,モナガス州,カラカス,ファルコン州,スリア州,アラグア州,ミランダ州,タチラ州,メリダ州,ボリーバル州を遊説した。

(2)4日,カプリレス野党大統領統一候補がカラカスのコティサ地区(低所得者層が多く居住する地区)を遊説中,チャベス派住民とカプリレス派住民の乱闘騒ぎ及び,複数の人物による発砲事件が起こり,イスマエル・ガルシア野党国会議員の子息が右腕に銃弾を受けて負傷した。

 

3.カプリレス野党大統領統一候補の襲撃計画

(1)19日,チャベス大統領は,「政府はカプリレス野党大統領統一候補の命を狙う計画があるとの情報を入手している。但し,これは決して政府の計画ではなく,おそらく右翼集団(野党派)による計画であろう。」と述べた。

(2)20日,カプリレス野党大統領統一候補は本件に関し,「私にはこれが警告なのか脅迫なのかわからない。この発言をどう理解すればよいのかわからない。この国を指導する政府の重要な立場にある人ならば,平和的な発言をすべきである。また,私だけの安全ではなく,すべての国民の安全を確保するようにしてほしい。我々は,対立を煽るような人たちや毎日政治的発言ばかりする人たちにうんざりしている。」と述べた。

 

4.ブリセーニョ・モナガス州知事の与党PSUV追放

(1)与党PSUVに所属するブリセーニョ・モナガス州知事は,2月初旬にモナガス州を貫通する石油パイプラインが破損し石油が近隣の河に流出した事故を受け,同事故の責任はPDVSAにあるとメディアで公言した。これに対し14日,ハウア副大統領は,ブリセーニョ州知事は党規約に明記される党団結の原則を犯したとしてPSUVの党員資格を一時停止する旨宣告すると共に,同州知事を党内の規律裁判の審議にかける旨発表した。

(2)16日,ブリセーニョ州知事は,規律裁判には出廷せず,PSUVを脱退する意向を示すと共に,21日,本年12月に実施予定の州知事選挙に野党政党あるいは無所属で再選を目指して立候補する旨表明した。

外 交

1.対ハイチ関係

 2日,ポーラス外務次官はハイチを訪問,マルテリー・ハイチ大統領及びラモット・ハイチ外相と会合を行い,ベネズエラ出資のハイチに対する支援プロジェクトを実施するための合弁会社を設立する旨合意した。

 

2.対ロシア関係

 4日,ベネズエラ外務省はロシア大統領選挙の開催を祝福する旨のコミュニケを発出,翌5日,キューバ滞在中のチャベス大統領は,プーチン・ロシア新大統領と電話で懇談し,大統領選の勝利を祝福した。

 

3.対米関係

(1)6日,フレイザー米南方軍司令官は米下院の公聴会において,ベネズエラはチャベス大統領の健康不安,恒常的に不安定な経済,暴力事件の増加等の問題に直面している上,麻薬対策に非協力的であると批判した。

(2)15日,ダーハム駐ベネズエラ米国大使はインターアメリカン・ダイアローグの討論会において,ベネズエラと米国の関係改善は,麻薬対策や貿易など両国の関心事を具体的に進捗させることによって達成されるべきであると発言した。

(3)21日,マイク・ハマー米国務省次官補は,「チャベス大統領の病状に関する詳細は知らないが,同大統領の回復を願う。」と発言すると共に,アフマディネジャード・イラン大統領とラ米関係国との接近に懸念を表明した。

 

4.対コロンビア関係

(1)7日,キューバで術後療養中のチャベス大統領は,キューバを訪問したサントス・コロンビア大統領と会合を行い,部分到達協定(APP)をはじめとする二国間アジェンダの見直しを行った。

(2)21日,ベネズエラ当局は,カラカス−バルガス州を移動中のFARC創設メンバー「マルケタリアーノ」を拘束した。

 

5.対ガイアナ関係

(1)13日,ベネズエラ政府は,同日付外務省コミュニケを通じて,2011年9月6日にガイアナが大陸棚限界委員会に提出した大陸棚の150海里延長申請に関して,同委員会で右申請について審議するのを拒否するよう国連事務総長に要請した。

(2)14日,バーゲット・ガイアナ外相は,ガイアナの大陸棚延長申請に関するベネズエラ政府の対応を残念に思うと発表した。

 

6.対アルゼンチン関係

 20日,チャベス大統領は,アルゼンチンで行われたデジタルテレビに関する協定の署名式にビデオ会議の形で臨席した。アルゼンチンを訪問中のマヌエル・フェルナンデスCANTV総裁は,フェルナンデス大統領,フリオ・デ・ビド・アルゼンチン公共投資・サービス計画大臣の同席の下,アルゼンチンArsat社との間で3機の送信施設の設置に関する協定に署名した。

 

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