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 ベネズエラ・マンスリー政治情報(平成255月)

 

政 治 概 況

1.内政

(1)2日,野党側は,4月14日のベネズエラ大統領再選挙の無効化と新たな選挙の実施を要請する旨の提訴書類を最高裁選挙法廷に提出した。

(2)21日,4月30日に起きた国会乱闘騒ぎ以降休会中であった国会が,野党側国会議員も出席して再開された。

2.外交

(1)7日−10日,マドゥーロ大統領は,ウルグアイ,アルゼンチン,ブラジルのメルコスール諸国を外遊した。

(2)12日−16日,李源潮中国副主席が当国を訪問,マドゥーロ大統領他閣僚と会合を行い,石油エネルギー,農業,科学技術,インフラ分野における合意文書に署名した。

内 政

1.野党側の最高裁に対する選挙プロセスの異議申し立て

 2日,野党側弁護団は,カプリレス・ミランダ州知事名義による4月14日の大統領再選挙の無効化と新たな選挙の実施を要請する旨の提訴書類を最高裁選挙法廷に提出した。

2.最高裁長官と陸上輸送大臣の交替

(1)8日,最高裁大法廷において最高裁理事会役員(任期2年)の選出選挙が行われ,モラレス最高裁長官に代わり,グラディス・グティエレス憲法法廷判事(女史)が新たな最高裁長官に選出された。

(2)27日,マドゥーロ大統領は,健康上の理由によりフアン・ガルシア陸上輸送大臣を解任し,ハイマン・エル・トゥルディ・カラカス・メトロ公社総裁を新たな陸上輸送大臣に任命した。

3.政府主導による新たな治安計画の開始

 13日,マドゥーロ大統領は,既存の治安対策ミッション(Gran Mision A Toda Vida Venezuela)の一環として,全国で特に治安が悪いとされる地区に国軍兵士を配備して巡回警備に当たらせる祖国治安計画(Plan Patria Segura)を同日から開始する旨発表した。

4.野党側による政府与党の内部事情に関する録音テープの暴露

(1)20日,イスマエル・ガルシア野党国会議員は,与党派要人のマリオ・シルバ氏(2004年からチャベス・シンパのテレビ討論番組「ラ・オヒージャ」においてパーソナリティーを務める人物)とキューバ国軍インテリジェンスとの間で行われた,政府与党の内部事情が盛り込まれた約50分にわたる会話の録音テープを暴露した。

(2)20日,マリオ・シルバ氏は,野党側が公開した録音テープは完全な嘘である,私は革命に反することは何一つ行っていないので誰にも謝罪する必要はない旨述べた。また,マドゥーロ大統領は,このような野党側の錯乱に対して我々は仕事で応える,いかなる中傷によっても我々による祖国強化の方針を違えることはできない旨述べた。

5.国会の再開

 21日,4月30日に起きた国会乱闘騒ぎ以降休会中であった国会が,野党側国会議員も出席して再開された。野党側国会議員は,カベージョ国会議長の汚職行為及び政権内の陰謀等についての内容が含まれる,マリオ・シルバ氏とキューバ国軍インテリジェンスの会話録音テープについて審議・調査すべきであると発議したが,カベージョ国会議長はこれを却下した。

外 交

1.対米関係

(1)3日,オバマ米大統領は米ウニビシオン局のインタビューにおいて,全ての西半球諸国が(ベネズエラで起きている)暴力,抗議,(マドゥーロ政権による)野党勢力に対する厳格な対応について注視している,合法的な選挙において自身の指導者を決定するのはベネズエラ国民である,ベネズエラでは(4月14日の)選挙後,人権,民主主義,表現・結社の自由の原則が完全に尊重されていないとの報告がある,我々の唯一の関心は,ベネズエラ国民が自らの将来を決定できるのを確保することにある旨発言した。これに対し4日,ベネズエラ外務省は,ベネズエラ政府はオバマ米大統領の上記発言を断固として拒否する旨のコミュニケを発出した。

(2)8日,バイデン米国副大統領は,ベネズエラ政府には表現の自由を確保し,国内の深刻な分裂状況において野党側との対話を開始する責任があるが,それができていない旨発言した。

2.対ペルー関係

 3日,ロンカリオロ・ペルー外相は,ペルーは南米諸国連合(UNASUR)諸国に対し,マドゥーロ政権に対して?ェ容とベネズエラ国民同士の対話を要請する旨のコミュニケの発出を検討するよう提案する旨述べた。これに対し同日,マドゥーロ大統領は,他国の外相がベネズエラ側に事前協議することなくこのような見解を述べることは許されない,我々はロンカリオロ外相の発言に対する謝罪をペルー側に要求する旨述べた(14日,ロンカリオロ外相は,健康上の問題を理由に辞任した)。

3.第7回ペトロカリベ+ALBA首脳会合

 4−5日,カラカスにおいて第7回ペトロカリベ+ALBA首脳会合が開催され,域内の生産チェーンを形成すべく特別経済圏の創設を目指す,4月14日のベネズエラ大統領再選挙におけるニコラス・マドゥーロの勝利を祝福する等の最終宣言を採択した。また,マドゥーロ大統領は,今回新たにペトロカリベ協定に正式加盟することになったグアテマラ及び再加盟することになったホンジュラスを歓迎する旨述べた。

4.マドゥーロ大統領のメルコスール諸国外遊

(1)7日−8日,ウルグアイを訪問,ムヒカ・ウルグアイ大統領等と会合を行い,食糧,エネルギー,科学技術等分野における計10の合意文書に署名した。

(2)8日−9日,アルゼンチンを訪問,フェルナンデス・アルゼンチン大統領等と会合を行い,エネルギー,科学技術,貿易,食糧,通信,農業等分野における計11の合意文書に署名した。

(3)9日−10日,ブラジルを訪問,ルセフ・ブラジル大統領,ルーラ・ブラジル前大統領等と会合を行った。

5.対中国関係

 12日−16日,李源潮中国副主席が当国を訪問,マドゥーロ大統領他閣僚と会合を行い,石油エネルギー,農業,科学技術,インフラ分野における二国間協力の合意文書に署名した。同合意文書の中には,中国輸出入銀行とベネズエラ石油公社(PDVSA)によるブーロン石油化学複合施設の海上ターミナル建設プロジェクトに対する融資契約,テレコム・ベネズエラ社(国営)と中国のファーウェイ社によるベネズエラの電子端末組み立てラインに対する技術支援契約,ベネズエラの農産加工業振興に向けた技術支援と融資,オリノコベルト石油地帯カラボボ鉱区のペトロ・シノベンサ社(中国石油公社(CNPC)とPDVSAの石油開発合弁企業)割当区域における原油生産向上に向けた40億ドルの融資等が含まれる。

6.対ポルトガル関係

 20日−21日,ポルタス・ポルトガル外相が当国を訪問,ハウア外相と共に第8回二国間協力合同委員会に出席し,石油,電力エネルギー,科学技術,保健,工業,インフラ,住宅,農業,食糧,観光,文化等分野における7つの合意文書に署名した。

7.対エクアドル関係

 24日,マドゥーロ大統領はシリア・フローレス夫人と共にエクアドルを訪問し,エクアドル国会で開催されたラファエル・コレア・エクアドル大統領の就任式に出席した。

8.対コロンビア関係

(1)29日,カプリレス・ミランダ州知事がコロンビアを訪問,サントス・コロンビア大統領,ロイ・バレラス・コロンビア上院議長,アウグスト・ポサダ・サンチェス同国下院議長等と会合を行い,ベネズエラの政治危機の状況について訴えた。

(2)29日,ハウア外相は記者会見を行い,サントス・コロンビア大統領が,ベネズエラ社会の不安定化を目論むカプリレス・ミランダ州知事との会合を受け入れたのは非常に残念である,コロンビア政府とFARCの和平交渉におけるベネズエラのファシリテーターとしての参加を見直す旨発表した。

 

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