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 ベネズエラ・マンスリー政治情報(平成264月)

 

内 政

(1)新大統領府大臣任命

 3日付官報にて,カルロス・オソリオ・グアジャナ開発公社総裁が新たな大統領府大臣として任命された。同新大統領府大臣は,グアジャナ開発公社総裁を兼職。

(2)与野党間対話

 UNASUR外相委員会(注:ブラジル,エクアドル,コロンビア外相により構成される)等の仲介により,10日から24日にかけ,大統領府においてマドゥーロ大統領主催で第1回〜3回与野党間対話が開催された。また,28日には,政府与党と野党連合MUDが,与野党間対話のフォローアップとして,「真実探求委員会(Comision de la Verdad)のためのワーキンググループ」の拡大,及び「政治活動に関与したベネズエラ人の未判決訴訟事案を調査するためのワーキンググループ」の設置に合意。

 同与野党間対話では,国会における真実探求委員会の構成員を国会議員に限定せず,与野党双方が信頼を置くような専門家等にも拡大すること,マドゥーロ大統領が進める当国の和平計画(Plan de Pacificacion)に野党関係者も参加すること等の点について合意された。他方,野党から,ロペス大衆意志党党首及び学生等政治囚に対する恩赦・解放が主張されたが合意には至らなかった。

(3)リベルタドール市議会議長の逝去

 28日,カラカス首都区内のベジョ・モンテ遺体安置所でエリエセル・オタイサ・リベルタドール市議会議長の遺体が搬送されていたことが判明した。同遺体は,26日,エル・アティージョ市において発見されていたものの,身分証明書等がなかったことから,身元不明遺体として遺体安置所に収容されていた。28日,バルータ市において,同氏名義の銃弾を受けた車両が発見されたことから,内務司法警察(CICPC)の捜査により,収容中の遺体の身元が判明した。遺体には銃痕4発があり,CICPCが捜査中であるが,強盗目的の事件ではないかと推測されている。

(4)和平計画(Plan de Pacificacion)への野党連合(MUD)反応

 29日,野党連合(MUD)はマドゥーロ大統領が進める当国和平計画(Plan de Pacificacion)に対する評価・提言文書をアレアサ副大統領に提出した。右は,10項目の評価・提言から構成され,司法制度劣化による当国治安状態の悪化,独立性の高い検事総長及び最高裁判事任命の必要性,治安対策予算の増額・適切な配分の重要性,警察要員の補充の必要性,武装集団・麻薬密売組織に対抗するための軍部・警察特別部署の設置等が指摘された。

(5)経済戦争における戦い

 28日,マドゥーロ大統領は経済戦争が第二段階に入る旨宣言した。右において,原油・石油依存モデルから脱却し,新たな経済モデルを推進するべく,国内生産,消費,サービスの供給,適正価格での販売との均衡を取ること,基幹産業である原油・石油,石油化学,建設,工業,農業,観光,繊維,鉱業,製造業,通信,ハイテクの11分野の生産増加を目指すため,右に必要な資金・外貨を政府が有していること,コロンビアへの食糧密輸に関連するマフィアに対し調査を進めている等発表された。

 

外 交

(1)王毅中国外交部長の当国訪問

 21日,マドゥーロ大統領は,王毅中国外交部長と会合を行い,政治的相互信頼関係の発展,様々なレベルにおける人的交流の促進,両国の関心分野における確固たる支持,及び農業,エネルギー,インフラ建設,テクノロジー等の分野における融資協力関係の強化等について話し合った。右会合には,同日外務省にて行われたハウア外務大臣と王毅外交部長との会合を含め,ジョルダーニ企画大臣,ラミーレス経済担当副大統領,ノア外務省アジア次官,及び趙榮憲(Zhao Rongxian)当地中国大使等が同席した。

(2)ハウア外相の欧州歴訪

ア フランス

 23日,パリを訪問中のハウア外務大臣は,イリナ・ボコバ・ユネスコ事務局長と会談し,当国における公共機関及び教育機関に対する一部野党支持者による暴力・破壊行為について訴えた。

イ イタリア

 26−27日,ハウア外相はローマに滞在し,ジロ伊外務副大臣,ホセ・グラツィアノ・ダ・シルバFAO事務局長と会談し,バチカン市国にてローマ法王に謁見した。

 ジロ副外相との会談では,ベネズエラの現状,マドゥーロ大統領がイニシアティブを取った当国政府と野党による和平に向けた対話の進捗状況等につき最新の情報が提供された。

 ホセ・グラツィアノ・ダ・シルバFAO事務局長との会談では,ベネズエラ国内右派勢力による暴力行為について説明するとともに,ベネズエラ野党市長等により食糧流通の停滞が引き起こされ,当国にて人権の侵害が進んでいる旨,その証拠となる書類を提示しつつ説明がなされた。

 27日には,バチカン市国にて催されたフアン・パブロ?U世及びフアン?]?]?V世の列聖式(Canonizacion)に参席し,ローマ法王に謁見し,チャベス前大統領の遺産である「2013−2019年祖国国家計画(El Plan de la Patria 2013-2019)」を手交した。

(3)ロッシ・アルゼンチン国防大臣の当国訪問

 25日,メレンデス国防大臣は,当国訪問中のロッシ亜国防大臣と会談し,キルチネル前亜大統領及びチャベス前大統領時代から協議が続けられていた二国間関係強化のための合意に署名した。右合意では,科学技術,教育,軍事分野における両国間のプロジェクト協力が謳われており,軍事関連学校におけるキルチネル大統領及びチャベス大統領の思想を学ぶためのコース設置や,教育分野において情報・人的交流をこれまで以上に活性化することなどが盛り込まれている。また,今次会談では,ロッシ亜国防大臣から,マルビナス諸島問題に関するベネズエラの継続的支援に対する謝意が示された。

(4)米国政府高官によるベネズエラ情勢に関する発言

 29日,ケリー米国務長官は,ベネズエラにて表現の自由が阻害されていると非難した。また,ロベルタ・ジェイコブソン米国務省西半球担当次官補は,米国査証事務関連人員がベネズエラ駐在査証を得ることができていないため,これまでおよそ1ヶ月間在ベネズエラ米国領事館での新規査証発給が一時的にできなくなっており,今回の事態は遺憾であるも,米国の政治的思惑で恣意的に発給を中断してきたわけではないと表明した。

 

 

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