2.対ラ米諸国関係
(1)対コロンビア関係
1日、チャベス大統領は、ウリベ・コロンビア大統領が4月29日にベネズエラとの国境付近におけるコロンビア国軍とFARCの武装対立後、FARC関係者が国境を越えてベネズエラ側に避難したとし、ベネズエラ政府に対して逮捕への協力を呼びかけていた件に関して、ベネズエラの主権を侵害する軍事侵入は認めないとの立場を維持するとし、ウリベ大統領に対し、ベネズエラ国軍がゲリラの越境を許容しないことを保証したいと述べた。
(2)対アルゼンチン関係
(イ)15日、チャベス大統領はアルゼンチンを訪問し、フェルナンデス大統領と首脳会談し、13の協定を締結した。
(ロ)27日外務省は、21日にチャベス大統領が亜Techint社が出資する製鉄企業の国有化を発表したことに関し、声明を発表した。
(3)対エクアドル関係
23日、チャベス大統領はエクアドルを訪問し、コレア大統領と会談し、過去に合意された各種文書の見直し及び、二国間協力に関する新合意文書への署名を行った。
(4)対ブラジル関係
26日、チャベス大統領はブラジルを訪問し、ルーラ大統領と会談し、12の合意に署名を行うと共に、同日に契約期限を迎えた、ベネズエラ石油公社(PDVSA)及びPetrobras間のアブレウ・デ・リマ精油所建設合意に関して、右計画が進展していないことから同合意の効力を90日間延長する旨決定した。
(5)対エルサルバドル関係
19日、フネス次期エルサルバドル大統領がベネズエラを訪問し、特にエネルギー及び公衆衛生分野に於ける二国間協力に関して、チャベス大統領と会談した。チャベス大統領は両国間協力プロジェクトを開始し進展させるため、二国間委員会を創設する旨発表した。また20日には、6月1日に行われるフネス大統領の就任式に出席する旨発表した。
(6)対グアテマラ関係
(イ)8日、ロダス・グアテマラ外務大臣がベネズエラを訪問し、マドゥーロ外務大臣と会談した。右会談では特にエネルギー分野を始めとする合意枠組みの中で、両国が関心のあるテーマについて再検討し、外交的及び技術的な協力を促進させ、二間関係の強化及び深化を図ることで合意した。
(ロ)13日、グアテマラで発生した弁護士殺害事件に関して、チャベス大統領はコロン大統領を支援する姿勢を示し、「国際的富裕勢力に支援されているグアテマラ極右勢力が、民主主義及び進歩主義の政府を攻撃している」と発言した。
(7)対ホンジュラス関係
13日、ロダス・ホンジュラス外務大臣がベネズエラを訪問し、マドゥーロ外務大臣と会談した。右会談では、特に経済、通商、エネルギー及び文化分野に於ける協力メカニズムを遂行するための二国間合意の再検討及び、米州ボリーバル代替構想(ALBA)を通した地域統合プロセスの推進等に関する議論を行った。
(8)対多国間関係
25日、カラカスにおいてALBA外相会合が開催され、マドゥーロ・ベネズエラ外相、チョケウアンカ・ボリビア外相、ロドリゲス・キューバ外相、ロダス・ホンジュラス外相、ティモシー・ドミニカ企画開発相、モンカダ・ニカラグアOAS大使、フランシス・セントビンセント及びグレナディーン諸島統一労働党党首、フランシスエクアドル外務省二国間問題担当次官が参加し、地域の関心テーマ、キューバの再加盟問題を含む次回OAS総会への対処方針、前回ALBA首脳会合の成果、域内各種会合におけるALBAの役割、経済危機の分析、共通通貨SUCREやALBA銀行の進展等について協議された。 |