(1)対ホンジュラス関係
(イ)2日、チャベス大統領は今次ホンジュラスの政変に米国右派が関与しており、駐ホンジュラス米国大使は間違いなくクーデターが起こることを知っていたと批判し、今次政変に反対しているホンジュラス国内の社会指導者や軍指導者と連絡を取っていること及び、ホンジュラス向け石油輸出を停止したことを明らかにした。
(ロ)5日、チャベス大統領は、セラヤ大統領が同国軍の妨害により着陸できなかったことに関して、ホンジュラス国軍及びクーデター政権はこうした事態を反省しなければならないと述べ、同国のクーデター政権は全世界の政府に立ち向かい、挑む意志を有しているのだろうかと疑問を呈した。
(ハ)12日未明、ホンジュラスで取材を行っていたTelesur局及び国営ベネズエラ放送(VTV)局の記者が、取材に使用していた車輌が盗難車輌であるとの疑い及び、破壊活動を引き起こしたとの主張により、警察によって宿泊先のホテルに拘留された後、在ホンジュラス・ベネズエラ大使館関係者及び人権保護関係者に同行されて、空港に連行された。
(ニ)21日、ミチェレッティ・ホンジュラス暫定政府は、米州ボリーバル同盟(ALBA)加盟諸国の在ホンジュラス大使館に対し、72時間以内の国外退去を命じ、その後の身の安全は保障しないとする書簡を送付した。これに対し、22日、ベネズエラ外務省はコミュニケを発出し、合法政府から発出された公式見解ではないとして右を否定した。
(ホ)25日、チャベス大統領は、セラヤ大統領の帰国を試みていることに関するアリアス大統領及びクリントン米国務長官の発言について、アリアス大統領は米国政府の発言を繰り返すのみであり、ラ米の一大統領として恥ずべきものであると批判した。
(2)対コロンビア関係
(イ)20日、チャベス大統領は、コロンビア政府が麻薬及びゲリラ対策のため、米軍に国軍基地の使用を許可したことに関して、同国との外交関係を見直す必要があると表明し、今次決定はベネズエラに対する「脅迫」のようなものであると発言した。
(ロ)28日、チャベス大統領は、27日にサントス・コロンビア副大統領が、スウェーデンがベネズエラに売却した兵器をコロンビア革命軍(FARC)が所有していたと発言したことに対し、対コロンビア関係の凍結及び同国駐在のマルケス大使及び大使館員の帰国を命じ、今後新たな侵害行為が加えられれば即座に二国間関係を断絶し、コロンビア企業を接収する可能性もあると述べた。
(ハ)29日、カリサレス副大統領兼国防大臣がコロンビア政府に対し、FARCから押収したベネズエラ所有とされる武器を、正式なルートを通して提示するよう要求した。
(3)対ボリビア関係
(イ)16日、チャベス大統領は、ロダス・ホンジュラス外務大臣と共にボリビア、ラパス市を訪問し、同市制200周年式典に出席した。
(ロ)17日、チャベス大統領は、モラレス・ボリビア大統領と会談し、エネルギー、経済及び科学技術開発に関する二国間協力協定に署名した。
(4)対ブラジル関係
29日、チャベス大統領はルーラ伯大統領と電話会談を行い、二国間及び地域情勢について協議した。
(5)対ニカラグア関係
19日、マドゥーロ外務大臣は、ニカラグアで行われたサンディニスタ革命30周年記念式典に出席した。当初は出席が見込まれていたチャベス大統領は健康の理由により欠席。
(6)対ガイアナ関係
11日、ロドリゲス・ガイアナ共和国外務大臣が、ベネズエラを訪問し、マドゥーロ外務大臣と会談を行った。