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  ベネズエラ・マンスリー政治情報(平成21年11月)

 

     


政 治 概 況

1.内  政

(1) 4日、全国選挙評議会(CNE)は、国会議員選挙を2010年9月26日に実施する旨発表。

(2) 19日、「民主統一会議」は国会議員選挙に向けた統一候補の選出方法等に関する文書を発表。

(3) 21日、カラカス市内で、第1回ベネズエラ統一社会党(PSUV)党大会が開幕。

2.外 交

(1)8日、チャベス大統領は、米軍基地設置によるベネズエラへの脅威に対して、国軍へ全国民に戦争を開始するための準備を進めるよう呼びかけることを命令。

(2)19日〜21日、当国カラカス市内において、欧米、アジア、中東から45ヶ国約150名が参加した第1回左派政党大会が開催。

(3) 24日、アフマディネジャード・イラン大統領が当国を訪問し、25日にチャベス大統領と会談して、12の枠組合意に署名し、合計70の合意を締結。

             

内 政

1.2010年国会議員選挙を巡る動き

(1)4日、全国選挙評議会(CNE)は次回国会議員選挙を、2010年9月26日に実施する旨決定した。また、本年実施が延期された市議会議員及び地区議会議員選挙の実施日程については審議継続となった。

(2)19日、野党15党を包含する統一団体「民主統一会議」は国会議員選挙に向けた統一候補の選出方法等に関する文書を発表し、全選挙区に統一候補を選出することを義務づけた。統一候補は来年4月30日までに決定し、選出方法については1〜3月中に全会一致に基づく候補者を選出して、3月30日までに全会一致に至らなかった場合には、予備選挙を実施するとした。

                  

      

2.ベネズエラ統一社会党(PSUV)党大会の開催

 21日、カラカス市内において、第1回PSUV党大会が開幕し、15日の党内選挙によって選出された772名の代表の他、党幹部を加えた合計802名が出席した。今次党大会の主要テーマは、結成以来2年間の業務活動評価、党の組織改革、党規約の制定となる予定であり、特にここ最近見られた党内対立を解消し、団結を図ることが狙いとみられる。なお、チャベス大統領は、今次大会を2010年第1四半期まで継続する旨発表している。

 

 

 

3.世論調査

 当地調査会社であるアルフレッド・ケラー社による、支持政党等に関する世論調査概要は以下の通り(実施期間:第3四半期、対象人数:人口2万人以上の都市に居住する1、200名、誤差率:±2.89%)。

(1)支持傾向
  (イ)チャベス派  35%
  (ロ)中立派    36%
  (ハ)反チャベス派 29%

(2)(上記(1)で「中立派」と回答した人に対して)その理由
  (イ)政治問題にかかわらない方が賢明である   47%
  (ロ)チャベス派も反政府派代表も好きではない  17%
  (ハ)政治に興味がない             19%
  (ニ)その他の理由               12%
  (ホ)わからない/無回答              5%

(3)支持政党
  (イ)与党      33%
  (ロ)野党      25%
  (ハ)支持政党なし  42%

(4)上記(3)(ロ)の内訳
  (イ)新時代党(UNT)        33%
  (ロ)正義第一党(PJ)       24%
  (ハ)民主行動党(AD)       23%
  (ニ)キリスト教社会党(Copei)    5%
  (ホ)プロジェクト・ベネズエラ(PV) 5%
  (ヘ)社会民主主義党(Podemos)    4%
  (ト)勇敢な民の同盟党(ABP) 3%
  (チ)社会主義運動等党(MAS) 2%

(5)現在大統領選挙が行われた場合の投票傾向
  (イ)チャベス大統領     38%
  (ロ)その他の候補      44%

 

外 交

1.対ラ米関係

(1)対コロンビア関係

(@)3日、チャベス大統領は、コロンビアとの国境付近において、ベネズエラ軍兵士2人がパラミリタリーによって殺害されたと発言し、その後国境の一部をベネズエラ軍が封鎖した。4日午後、国境封鎖は解かれたものの、国境を通過する自動車に対する国家警備軍(GN)による厳しい検問は継続している。

(A)8日、チャベス大統領は、米軍基地設置によるベネズエラへの脅威に対して、国軍へ全国民に戦争を開始するための準備を進めるよう呼びかけることを命じた。

(B)9日、ベネズエラ外務省は、8日にコロンビア政府が発出した声明を批判するコミュニケを発出した。

(C)10日、チャベス大統領は、(8日の「戦争準備」発言によって)自身(チャベス大統領)は好戦家と批判されているが、「平和が欲しければ戦争の準備をせよ」との格言に言及して、国民及び国軍に、コロンビアの米軍基地設置による脅威から国家を保護するために準備するよう呼びかけたのであると反論し、武力紛争を助長する意図を否定した。

(D)13日、チャベス大統領は、米国及びコロンビアが隣国に対して戦争を行う計画を有している疑惑の証拠はあるとして、戦争を呼びかけるものではないが、国軍及び国民に対して「平和が欲しければ戦争の準備をせよ」との格言に基づく準備を行うよう強調した。

(E)15日、チャベス大統領は、今次両国関係の緊張化は主権の問題であり、右情況の改善のためにラ米及び欧州諸国のいかなる仲介も受け付けないとし、米国が実質的な解決を望むのであれば、コロンビアから米軍を撤退させるべきであると述べ、オバマ大統領に対してノーベル平和賞を辞退することを薦めると発言した。

(F)16日、コロンビア及びベネズエラ関係の改善を図るため、ラウル・ユングマン国会議員を団長とする伯下院国会議員らが来訪し、アリアス・ラ米・カリブ担当外務副大臣らと会談した。

(G)17日、外務省は、米国がコロンビア及びベネズエラ両国関係改善に関心を表明したことに対してコミュニケを発出した。

(H)19日、外務省は、EUがベネズエラ及びコロンビア関係の外交関係悪化に懸念を表明したことに対してコミュニケを発出した。

(2)対ペルー関係

1日、中央大学学生団体は、学生運動指導者ニクソン・モレノ氏から、ペルー政府が同氏に対して、人道的見地に基づいて難民認定した旨の連絡を受けたことを発表した。

(3)対ウルグアイ関係
29日、外務省は、同日実施されたウルグアイ大統領選挙に関し、民主的選挙の実施とムヒカ氏の勝利に対して祝意を述べるコミュニケを発出した。

(4)対キューバ関係

(@)16日付当地報道に於いて、チャベス大統領は、自身が欧州を訪問した際に、フィデル前議長が精神に異常をきたし精神病院にいるのではないかと質問されたことがあるが、同前議長は「精神的にも肉体的にも完全に健康である」と発言した。

(A)24日、チャベス大統領は、キューバを訪問してフィデル・カストロ前議長及びラウル・カストロ議長と会談した。

(5)対ホンジュラス関係

30日、外務省は、29日に行われたホンジュラス総選挙結果を認めない旨のコミュニケを発表した。

   

       

2.対ロシア関係

 14日、ショイグ・ロシア非常事態大臣が当地を来訪し、当国との間で災害協力に関する協定を締結した。

    

 

       

3.対中東関係

 1)対イラン関係
(イ)16日から17日にかけて、マドゥーロ外相は、ベネズエラ・イラン二国間混合委員会に出席し、近日中に予定されているアフマディネジャード大統領のベネズエラ訪問を準備するためにイランを訪問した。
(ロ)24日、アフマディネジャード大統領が当国を訪問し、25日にチャベス大統領と会談して、12の枠組合意に署名し、合計70の合意を締結すると共にカラカス市内にベネズエラ−イラン二国間基金本部を開設することを発表した。

(2)対イスラエル関係
3日、外務省は、アヤロン・イスラエル外務次官が「チャベス大統領は、ベネズエラを南米大陸におけるイランの前線基地にした」と発言したことに対し、反論するコミュニケを発出。

(3)対パレスチナ自治政府関係
26日、アッバース・パレスチナ自治政府大統領が当国を初訪問し、27日には、国会特別審議に出席して演説を行った後、チャベス大統領と会談し、3合意を締結した。

 

4.多国間関係

 19日〜21日、当国カラカス市内において、欧米、アジア、中東から45ヶ国約150名が参加した第1回左派政党大会が開催され、チャベス大統領は、第5インターナショナルの創設を提案した。

 

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