1.対ラ米関係
(1)対コロンビア関係
(@)3日、チャベス大統領は、コロンビアとの国境付近において、ベネズエラ軍兵士2人がパラミリタリーによって殺害されたと発言し、その後国境の一部をベネズエラ軍が封鎖した。4日午後、国境封鎖は解かれたものの、国境を通過する自動車に対する国家警備軍(GN)による厳しい検問は継続している。
(A)8日、チャベス大統領は、米軍基地設置によるベネズエラへの脅威に対して、国軍へ全国民に戦争を開始するための準備を進めるよう呼びかけることを命じた。
(B)9日、ベネズエラ外務省は、8日にコロンビア政府が発出した声明を批判するコミュニケを発出した。
(C)10日、チャベス大統領は、(8日の「戦争準備」発言によって)自身(チャベス大統領)は好戦家と批判されているが、「平和が欲しければ戦争の準備をせよ」との格言に言及して、国民及び国軍に、コロンビアの米軍基地設置による脅威から国家を保護するために準備するよう呼びかけたのであると反論し、武力紛争を助長する意図を否定した。
(D)13日、チャベス大統領は、米国及びコロンビアが隣国に対して戦争を行う計画を有している疑惑の証拠はあるとして、戦争を呼びかけるものではないが、国軍及び国民に対して「平和が欲しければ戦争の準備をせよ」との格言に基づく準備を行うよう強調した。
(E)15日、チャベス大統領は、今次両国関係の緊張化は主権の問題であり、右情況の改善のためにラ米及び欧州諸国のいかなる仲介も受け付けないとし、米国が実質的な解決を望むのであれば、コロンビアから米軍を撤退させるべきであると述べ、オバマ大統領に対してノーベル平和賞を辞退することを薦めると発言した。
(F)16日、コロンビア及びベネズエラ関係の改善を図るため、ラウル・ユングマン国会議員を団長とする伯下院国会議員らが来訪し、アリアス・ラ米・カリブ担当外務副大臣らと会談した。
(G)17日、外務省は、米国がコロンビア及びベネズエラ両国関係改善に関心を表明したことに対してコミュニケを発出した。
(H)19日、外務省は、EUがベネズエラ及びコロンビア関係の外交関係悪化に懸念を表明したことに対してコミュニケを発出した。
(2)対ペルー関係
1日、中央大学学生団体は、学生運動指導者ニクソン・モレノ氏から、ペルー政府が同氏に対して、人道的見地に基づいて難民認定した旨の連絡を受けたことを発表した。
(3)対ウルグアイ関係
29日、外務省は、同日実施されたウルグアイ大統領選挙に関し、民主的選挙の実施とムヒカ氏の勝利に対して祝意を述べるコミュニケを発出した。
(4)対キューバ関係
(@)16日付当地報道に於いて、チャベス大統領は、自身が欧州を訪問した際に、フィデル前議長が精神に異常をきたし精神病院にいるのではないかと質問されたことがあるが、同前議長は「精神的にも肉体的にも完全に健康である」と発言した。
(A)24日、チャベス大統領は、キューバを訪問してフィデル・カストロ前議長及びラウル・カストロ議長と会談した。
(5)対ホンジュラス関係
30日、外務省は、29日に行われたホンジュラス総選挙結果を認めない旨のコミュニケを発表した。 |