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  ベネズエラ・マンスリー政治情報(平成21年12月)

 

     


政 治 概 況

1.内  政

(1)6日、チャベス大統領は、ジェシー・チャコン科学技術・中工業大臣が実兄の不正資金取得容疑を受けて辞任する旨発表。

(2)15日、現行憲法の承認から10周年を記念する国会特別式典の開催。

(3)23日、チャベス大統領は、妊産婦及び新生児を対象とした新しい医療保健ミッション「ニーニョ・へスス(Nino Jesus)」計画を発表。

2.外 交

(1)8日、チャベス大統領は、第38回メルコスール首脳会合に出席のためウルグアイを訪問。

(2)17日、チャベス大統領は、オランダが蘭領アルーバ島及びキュラソー島を米軍に使用させることで、米国と共にベネズエラへの攻撃を準備していると批判。

(3)29日、当国外務省は、米国がイランの不安定化を引き起こしていると非難するとともに、イラン政府に連帯を示すとするコミュニケを発出。

             

内 政

1.現行憲法承認10周年記念

15日、現行憲法の承認から10周年を記念する国会特別式典が行われ、チャベス大統領は、第15回国連気候変動会議に出席のため欠席したものの、代わりに演説を行ったイストゥリスPSUV東部副党首(元制憲議会副議長)は、国家の構造改革が革命の大きな挑戦であると述べ、現在国家は「改革の第3フェーズ」にあるとして、私有財産をベースとした資本主義生産モデルを社会主義社会実現に向けたコミューン国家へと変革させ、また「国民が武器を手にして闘争する」というコンセプトに基づいた新防衛スキームを促進していく必要性を強調した。

                  

      

2.2010年国会議員選挙に向けた動き

(1)全国選挙評議会(CNE)委員改選
1日、国会は、全国選挙評議会(CNE)のヘルマン・ジェペス委員及びジャネス・エルナンデス委員の任期満了による改選を行い、ソコーロ・エルナンデス前電気通信大臣及びタニア・ドゥ・アメリオ国会議員(バルガス州、PSUV)を選出した。

(2)会計検査院による公職への立候補停止リストの発表
21日、ルシアン会計検査院長は、会計検査院で行政処分の審査が行われている126名のリストを新たに発表し、全公職への立候補及び就職が停止される一方、既にリストに含まれている対象者への措置継続を発表した。

 

 

 

3.チャコン科学技術・中工業大臣の辞任

(1)6日、チャベス大統領は、4日に政府が介入を発表したレアル銀行及びバンインベスト銀行頭取である、ジェシー・チャコン科学技術・中工業大臣の実兄アルネ・チャコン氏が、不正資金取得の容疑で5日に逮捕されたことを受けて、同大臣が辞任する旨発表した。

(2)11日、チャベス大統領は、辞任したチャコン科学技術・中工業大臣の後任として、リカルド・メネンデス氏を任命した。

 

 

4.新ミッションの開始

23日、チャベス大統領は、妊産婦及び新生児を対象とした新しい医療保健ミッション「ニーニョ・へスス(Nino Jesus)」計画を2010年第1四半期に開始するとして、その第1フェーズに対して3億2,400万ボリーバル・フエルテ(Bsf)の予算を支出することを承認した。

 

5.カルデラ前大統領の逝去

24日、ラファエル・カルデラ・ロドリゲス前大統領が93歳で逝去した。同前大統領は、キリスト教社会党(Copei)に所属し、1969〜1974年及び1994〜1999年の2期にわたり大統領を務めた。

外 交

1.対ラ米関係

(1)対コロンビア関係

7日〜9日、当国において開催された、「左派政権に対する帝国主義からの攻撃に対抗する」ため、ラ米での地域運動を組織化する「ボリーバル大陸運動(Movimiento Continental Bolivariano:MCB)設立会議」に於いて、「アルフォンソ・カノ」FARC司令官がビデオレターを寄せたことに対し、10日、ウリベ大統領が、MCBの決定はテロへの加担であると批判し、検察に対してFARCを支援しているMCB代表者らを調査するよう要請すると共に、ベネズエラ政府に対して、MCBに対する態度を明確にするよう要求した。

(2)対ブラジル関係

16日、当国外務省は、15日に伯上院がベネズエラのメルコスール加盟を承認したことに関しプレスリリースを発出した。

(3)対アルゼンチン関係

9日、チャベス大統領は、アルゼンチンを訪問し、フェルナンデス大統領と3ヶ月ごとの定期会談を行い、44項に渡る共同宣言及び観光、エネルギー、航空等の両国間協力に関する15の合意に署名した。

(4)対キューバ関係

11日及び12日、キューバに於いて、ラミレス・ベネズエラ・エネルギー・石油大臣及びカブリサス・キューバ国家評議会副議長を委員長とするキューバ−ベネズエラ混合委員会が開催され、右閉会式にラウル・カストロ国家評議会議長と共に臨んだチャベス大統領は、2010年に保健、教育、エネルギー、科学技術及び環境分野に於いて285の共同計画を実施し、総額31億6,100万ドルの投資を行う旨発表した。

(5)対パナマ関係

17日、チャベス大統領は、パナマが同内での新たな米軍基地設置を発表したことに遺憾の意を表明した。

   

       

2.対オランダ関係

(1)17日、チャベス大統領は、オランダがベネズエラ近海の蘭領アルーバ島及びキュラソー島を米軍に使用させることで、米国と共にベネズエラへの攻撃を準備しているとしてオランダを批判した上で、蘭領アンティル及びアルーバは独立すべきであり、これに関してEUも見解を示すべきであると述べた。

(2)18日、ファルファーヘン蘭外相は駐蘭ベネズエラ大使に対して、チャベス大統領の批判は根拠がないとして、発言に関する説明を求めた。

    

 

       

3.対イラン関係

29日、当国外務省は、米国がイランの不安定化を引き起こしていると非難するとともに、イラン政府に連帯を示すとするコミュニケを発出した。

 

4.対中国関係

19日〜21日、当国カラカス市内において、欧米、アジア、中東から45ヶ国約150名が参加した第1回左派政党大会が開催され、チャベス大統領は、第5インターナショナルの創設を提案した。

 

 

.多国間関係

(1)第38回メルコスール首脳会合

8日、チャベス大統領は、第38回メルコスール首脳会合に出席のためウルグアイを訪問し、メルコスールは全側面に於いて強化する時期にきており、ベネズエラが正規加盟国であるにしろないにしろ、統合に向けて努力し続けると発言した。

(2)第15回国連気候変動会議(COP15)

(イ)16日及び18日、チャベス大統領は演説を行い、世界には気候問題の他にも貧困や国家間格差等多くの問題があるが、すべての原因は資本主義にあり、地球を救う唯一の解決策は社会主義であるとし、温室効果ガスの排出を削減し、長期的な協力合意を形成するという目標は、先進国の無責任な行動と政治的意思の欠如によって失敗に終わったと批判した。

(ロ)18日、チャベス大統領は、ボリーバル同盟(ALBA)諸国代表と共に記者会見を行って共同声明を発表し、今次会合に対する強い批判を展開した。

(ハ)29日、当国外務省は、エスピノサ・スペイン環境相が、ベネズエラがCOP15の合意文書に反対したのは石油資源を守るためであると批判したのに対し、右に反論するプレスリリースを発出した。

(ニ)30日、チャベス大統領は、マドゥーロ外相に対して、エスピノサ環境相の発言がスペイン政府の見解か否かの確認を指示するとともに、この発言は誤っているが、ベネズエラ等が世界の地政学ゲームにおいて重要性を有していることを認めているという点においてポジティブであると述べた。

 

 

 

 

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