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  ベネズエラ・マンスリー政治情報(平成22年5月)

 

政 治 概 況

1.内  政

(1)2日,ベネズエラ統一社会党(PSUV)は小選挙区の予備選挙を行い,25日にチャベス大統領が比例候補各州第1位及び一部の第2位を発表し,同党の候補がほぼ確定。

(2)14日,政府連邦評議会第1回総会が,ハウア副大統領議長の下開催。

(3)19日,「皆のための祖国」党(PPT)は,自党単独候補者約200名を発表。
 

2.外 交

(1)5日、チャベス大統領は、ドミニカ共和国を訪問し、フェルナンデス大統領と会談して、同国の精油所株式購入を含む4つの合意に署名。

(2)29日,ソクラテス葡首相が当国を訪問し,チャベス大統領と会談して,19の合意に署名。

(3)31日,イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区に向かっていた国際支援船への攻撃に関して,外務省は右を非難するコミュニケを発表。

             

内 政

1.国会議員選挙に関する動向

(1)選挙登録者数の発表

 20日,オブリタス全国選挙評議会(CNE)副委員長は,7日に締め切られた国会議員選挙の選挙登録者数を1,777万6,774名と発表した。右には今次選挙では投票権がない196,718名のベネズエラ在住外国人も含まれているため,実質的に今次選挙に投票可能な人数は1,758万56名であり,そのうち5万6,906名は,海外在住のベネズエラ人であり,ラ米議会議員選挙のみの投票が可能である。

(2)PSUVの動き

ア.予備選挙の実施

 2日、全87選挙区110議席において,PSUVの予備選挙が実施された。フローレス第一副党首によると,党員677万人のうち約38%にあたる254万人(有権者全体の約15%)が投票した。

イ.選挙キャンペーンの発表

 19日,チャベス大統領は,選挙キャンペーン「ボリーバル200キャンペーン」の代表に,イストゥリスPSUV東部副党首を指名する旨明らかにした。また,その後行われたPSUVの会合において,今次選挙活動は,5つの戦略委員会,5名の作戦長,24の国レベル及び87の選挙区レベル活動組織,1万2,000個の大隊から組織すると発表し,無党派及び独立層に投票を呼びかけるよう求めた。

ウ.比例候補の発表

 22日,チャベス大統領は,レジェス保健・社会保護大臣をララ州比例区第一候補に指名した。更に,25日,チャベス大統領は,残りの各州比例区第一候補を発表した。同候補者の中には,マリア・レオン女性・ジェンダー担当大臣(アラグア州),エリカ・ファリアス住民自治大臣(コヘーデス州),ディオスダード・カベージョ公共事業・住宅大臣(モナガス州・前ミランダ州知事),エクトル・ナバロ基礎教育大臣(ミランダ州),ビクトリア・マタ・スポーツ大臣(ボリーバル州),タニア・ディアス通信情報大臣(同候補のみカラカス首都区の比例順位第2位)の6名の現職大臣が含まれている。

(3)PPTの候補者発表

19日,PPTは,自党単独候補者約200名を発表し,アルボルノスPPT書記長は,今次候補者の60%が,政府派とも反政府派とも意見を異にする独立系であり党員ではないと述べた。今次候補者は,ウスカテギPPT書記長等,マルガリータ・ロペス・マヤ中央大学開発研究所教授(元チャベス派),レニー・マヌイット元グアリコ州知事候補(前グアリコ州知事娘),ブラディミル・ビジェーガス新聞記者等,幅広い分野から選出されている。

(4)野党に対する締め付け

ア.クーデター判決による被告らの立候補資格停止

 18日,最高裁判所刑事上告法廷は,02年4月11日に発生したクーデターにおいて市民を殺傷した容疑で,昨年4月に実刑を宣告されていた元首都区警察(PM)幹部を始めとする9名の警察関係者の上告を棄却する判決を言い渡し,これにより全員の有罪判決が確定したため,野党統一候補であるヘンリー・ビバス元警視(ラ米議会候補),ラサロ・フォレロ元警視(バルガス州比例第1),イバン・シモノビス元警視(ミランダ州第2区)らの出馬が不可能となった。

イ.会計検査院による立候補資格停止措置

 24日,会計検査院が,野党統一候補でありペルーに亡命中のマヌエル・ロサーレス前スリア州知事(スリア州第3区)及びラモン・マルティネス前スクレ州知事(スクレ州第6区)に対し,反汚職法に規定されている義務(知事退任後30日以内に自身の財産等を報告する義務)に反したとして,それぞれ12ヶ月及び8ヶ月の公職就任を禁じた旨発表し,同人らの国会議員選挙への出馬が事実上不可能となった。

                  

      

2.政府連邦評議会第1回総会の開催

 14日,カラカス市内において,政府連邦評議会第1回総会が,ハウア副大統領議長の下開催され,チャベス大統領の他,閣僚,反政府派を含む全知事及び市長らが出席し,同議会の事務局員として,ハウア副大統領,ラミーレス・エネルギー石油大臣,メネンデス科学技術・中工業大臣,ララ・グアリコ州知事,ルゴ・ファルコン州知事,マエストレ・スクレ州知事を,サエス・イリバレン市長(ララ州),ベラスケス・ディアス市長(ヌエバ・エスパルタ州),カルデラ・マラ市長(スリア州)(注:全てPSUV所属)が選出された。

 

 

 

3.アルボルノス国会第二副議長の解任

 25日,国会において,アルボルノス国会第二副議長(PPT書記長)が解任され,マレリス・ペレス・マルカノ議員(PSUV)が同職に任命された,アルボルノス副議長は,今次解任は政府による政治的報復であると非難している。

 

4.閣僚の交替

 22日、チャベス大統領は、レージェス保健・社会保護大臣をエウヘニア・サデール保健・社会保護省集団保健網担当副大臣に交替させる旨発表した。

 

外 交

1.対ラ米関係

(1)対アルゼンチン関係

ア.4日、チャベス大統領は、アルゼンチンを訪問し、南米諸国連合(UNASUR)特別首脳会合に出席した。

イ.25日,チャベス大統領はアルゼンチン建国200周年記念式典に出席するためブエノスアイレスを訪問し,関連式典に出席した。

(2)対ブラジル関係

 26日,伯代表団が来訪し,マドゥーロ外務大臣,ラミーレス・エネルギー・石油大臣,カベージョ公共事業・住宅大臣らと共に,4月28日に行われた両国大統領による定期会合での合意を具体化させるための2国間作業部会を開催し,2つの合意に署名した。

(3)対ドミニカ(共)関係

 5日、チャベス大統領は、ドミニカ共和国を訪問し、フェルナンデス大統領と会談して、同国の精油所株式購入を含む4つの合意に署名した。また、同会談前には、同国に亡命しているセラヤ前ホンジュラス大統領と会談した。

(4)対コスタリカ関係

 8日,アリアス外務次官(中南米担当)が,チンチージャ・コスタリカ大統領就任式に出席した。

   

       

2.対欧州関係

(1)対ポルトガル関係

ア.11日,チャベス大統領は,ソクラテス・ポルトガル首相と電話で会談し,欧州を中心とした金融危機に対する相互支援及び右の影響を軽減するための連帯を示すと共に,公正な社会の下での成長促進に関して議論を行った。

イ.29日,ソクラテス葡首相が当国を訪問し,チャベス大統領と会談して,19の合意に署名した。

(2)対イタリア関係

 26日,フラッティーニ伊外務大臣が当国を訪問し,第2回ベネズエラ−イタリア協力開発委員会合が開催され,27日には,チャベス大統領も同会合に出席し,6つの合意に署名した。

 

 

対中東関係

(1)対イラン関係

ア.18日,G−15首脳会合に出席のためイランを訪問中のマドゥーロ外務大臣は,アフマディネジャード・イラン大統領と会談した。

イ.20日,チャベス大統領が,アフマディネジャード大統領と電話で会談し,17日に,伯,イラン,トルコが締結した核燃料交換に関する合意を支持する姿勢を示した。

(2)対パレスチナ関係

 31日,イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区に向かっていた国際支援船への攻撃に関して,外務省は右を非難するコミュニケを発表し,マドゥーロ外務大臣は,スワン駐ベネズエラ・パレスチナ自治区大使らと共にパレスチナ自治区への支援会合を開催した。

   

 

対中国関係

(1)10日,中国開発銀行ハイレベル顧問代表団がベネズエラを訪問し,大統領府においてチャベス大統領と会合を行った。

(2)14日,チャベス大統領は,家電製品製造及び販売に関する契約のため,当地を訪問したLiang Haishan中国ハイアール・グループ副社長らと大統領府で会談し,4合意の締結に立ち会った。

 

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